Project Story

プロジェクトストーリー 01

これまでの概念を根底から覆した 東急ホテルズの新たな挑戦。

川崎キングスカイフロント東急REIホテル グランドオープンの舞台裏

2018年6月1日。ライフサイエンス企業・研究機関が集結する国際戦略拠点「キングスカイフロント」に
羽田空港を臨むライフスタイルホテルが誕生した。
これまでの東急ホテルズにはないコンセプト、インテリア、サービス。
そこには新しいものを創り出す喜びと同時に数え切れないほどの挑戦があった。
グランドオープンまでの舞台裏、そして今後の展望を3人のキーパーソンがが語ります。

Takashi Takei

執行役員 事業企画部長

武井 隆

東急の出店の方程式にはない立地。
しかし、現地を訪れて多くの感動があり、可能性が見えた。

武井:まず、この川崎市川崎区殿町地区は、ライフサイエンス・環境分野を中心に世界最高水準の研究開発から新産業を創出する国家戦略拠点として、国と川崎市が都市再開発に取り組んでいるエリアです。このエリアにホテルが欲しいと東急電鉄に話があったことからプロジェクトは始まります。新規ホテル開発担当として呼ばれたのが私だったのですが、これまでの東急の出店の方程式で言えば、絶対にあり得ない場所。というのも、アクセスも良くなく需要の目安となるホテルが一軒もありません。とは言え、背景のあるお声がけだったので、現地だけでもと見に行ったのですが、自分の予想に反して多くの感動がありました。多摩川を挟んで臨む羽田空港全体の景色は本当に美しかったし、多摩川沿いでスポーツを楽しむ人々にも出会った。戦略拠点としての未来もある。近くに羽田エクセルホテル東急がありますが、そことはまた違う魅力に気づいてしまったんです。日本のゲートとなるエリアで様々な可能性を秘めた新しいチャレンジを発信できるんだと。

お客様の顔が見えないプロジェクトはやってはならない。
開発担当としての私の信条。

武井:これまで新規でホテルを作るときは、まず先にブランドありきであったわけです。東急ホテル、エクセルホテル東急、東急REIホテルと3つのブランドごとにコンセプトが決まっていますから、需要のあるエリアを見つけ、ブランドとして出店する。これが決まり事でした。しかし今回は、独自にコンセプトを持ち、自ら需要を作り出すというもの。いつかはやってみたいと思っていたことではありましたが、全くの白紙からのスタートです。キングスカイフロントと呼ばれる企業群が何であるのか、そこで働く人々はどんな方なのか、どんなライフスタイルを持っているのか。「お客様の顔が見えないプロジェクトをやってはいけない」これは開発担当としての私の信条です。場に集う人々の顔ぶれ、動態、数、これらを見た上でホテルというコンテンツがどうあるべきか、シナリオを描いていくわけです。幸いなことに、プロジェクトパートナーのエリア開発プロデューサーとは、やりたいことも合致していましたし、目指すものが近かった。その共感と後押しがあったから、新しいチャレンジに踏み込めたのだと思います。

Arisa Hagiwara

事業企画部

萩原 亜梨沙

新規のホテル開発がしたくて入社した。
だからアサインされたとき、めちゃくちゃ嬉しかった。

萩原:入社三年目で事業企画部の新規ホテル開発担当として着任したとき、初めて任されたプロジェクトがこのホテルでした。新規のホテル開発に関わりたくて東急ホテルズに入社したので、携われると聞いた時はもう、めちゃくちゃ嬉しくて。現場研修も羽田エクセルホテル東急でしたから、この地に親近感もありましたし、エリアの知識もありました。言い過ぎかもしれないですが、自分には適任の仕事だと。ワクワクが止まらなかったですし、このチャンスを絶対に結果に変えて見せるんだって。

新しいことに挑戦するには、
いくつもの壁を乗り越えなければならない。しかも毎日。
1つ1つを乗り越えて新しいものを作る喜びがあった。

萩原:ご覧のように川崎キングスカイフロント東急REIホテルは、これまでの東急にはない空間デザインとなっています。ただこれも、すんなり社内の承認が取れた訳ではなく(笑)。時には皆さんの合意をとるために、このホテルの魅力や想いを熱くプレゼンして回ったりして。守るべき「東急らしさ」は守りながらも、新しいものを表現する着地点を1つ1つ探していくという作業でした。

アソシエイツの制服にもこだわりました。海や川が近い立地ですから、水をイメージしてブルーのジャケットに茶のローファーを合わせてみたり。アメニティやカードキーにいたるまで、方向性を決め、提案し、承認をとり、形にしていくわけです。ですから、毎日何かしらの壁がありました。それを1つ1つ乗り越えていくことは確かに大変だったのですが、これが「新しいものを創る」ということなのだと。そこに挑める喜びの方が大きかったですね。

予定どおりにいかなかった要員計画。
理想と現実の乖離に、直面した。

萩原:今回難しかったことの一つとしては、要員計画があります。どういう体制のもと、何人のアソシエイツを配置し、年間いくらの人件費でホテルを回すかというものなのですが、現在、当初の計画とは異なる体制で運営しています。もともとはアソシエイツの働き方をマルチジョブ化し、セクションを跨いだ柔軟なオペレーションにしたかったんです。でも実際やってみると難しかった。すべてが計画通りにはいきませんでしたが、結果的には現在の体制に落ち着いたので、非常に大きな学びがありました。オペレーションへの挑戦は、継続していきます。

Shigeho Araki

川崎キングスカイフロント東急REIホテル 総支配人

荒木 茂穂

半年後にオープンを控え、開業準備室室長に着任。
ハードに息を吹き込み、ホテルへと仕上げていく。

荒木:こちらのホテルに携わる前は那覇東急REIホテルの総支配人でした。武井部長とは親しい間柄なので、プロジェクトの事は聞いていましたし、私自身も関わってみたい想いがありました。開業準備室の室長にアサインされたのは、グランドオープンの半年前。開業日が迫る中、各種調度品や設備、サービスの確立など、あらゆる判断、決断をしながら、開業するための組織作りを担当しました。那覇東急REIホテルは総勢20名。こちらは倍の40名。プロデューサーやデベロッパーなど、外部に関わる方も多く、プロジェクトも大きい。しかも、これまでの東急にはない、新しい取り組みに寄せられる皆様の期待も相当なものがありましたから、大変でなかったとは言いませんが、事業企画部のバックアップの中、挑戦を楽しめる自分がいました。

25年間、現場からの叩き上げ。
事業企画部が描いた理想を、現場の私たちが形にする。

荒木:室長として着任するまでの間、事業企画部が様々な困難を乗り越えてプロジェクトを進めてきたんです。彼らの想いを引き継ぎ、現場目線の私たちが形にしていかなければなりません。それでもいざ開業してみると、うまくいかないことも出てきます。計画とズレが生じることもあります。ただ、そのズレをどう補正するのか、どう本来の目標に近づけるのかが、総支配人としての腕の見せ所です。私たちの世界ではプロフィットバリューチェーンと言いまして、顧客・従業員満足を「利益」と連鎖させ、バランス良く、かつ高次元で経営を回していくことが求められます。マネジメントの知識や経験も必要ですが、判断、決断を迫られますので、バランス感覚とスピード感が必要です。中でも強い組織を作っていくための人間力が一番重要だと考えています。私たちの挑戦は始まったばかり。これからの川崎キングスカイフロント東急REIホテルに注目して頂きたいですね。

葛藤はあった。しかし、乗り越えた先に、
自分でも想像のつかない可能性を秘めたホテルができあがる。

武井:正直言いますと、不安と葛藤もありましたし、ハラハラすることもありました。新しい試みのプロジェクトですから、今を変え新しいことに挑戦することが醍醐味です。一方で、決して壊してはならないものもあるわけです。これまでの概念で壊せるものは壊しつつも、守るべき歴史と伝統は大切にし、新しい取り組みを東急の次のスタンダードとして確立していく。これは決して簡単なことではありませんが、私と妻の母を川崎キングスカイフロント東急REIホテルに連れてきたとき、80歳近い二人が非常に興奮して空間と時間を楽しみ、いい滞在になったと言ってくれたのです。ターゲットではない世代にも受け入れられたことによって、自分でも想像のつかない可能性を秘めたホテルになったのではないかと不安が期待に変わっていきました。

オープン日の長蛇の列に涙。
この先も、人の笑顔を作れる仕事に誇りを持って働きたい。

萩原:開業日の2018年6月1日、開業30分前にお客様がオープンを心待ちにしている姿を見て涙が出ました。ランチは連日長蛇の列ができ、開業から半年を迎えた今では、利用者も増加し、週末はほぼ満室となります。自分が企画したものが形になって動き出し、訪れる人、働く人が喜んでいる姿を見られることが私にとっての一番の喜びであり、やりがい。この先も人の笑顔を作れるこの仕事に誇りを持って働きたいと思います。

また、この川崎キングスカイフロント東急REIホテルを皮切りに、様々なコンセプトを持った新規ホテル開発が計画されています。詳細についてはまだお話できないのですが、ワクワクが止まらないものばかりです。次々と挑戦する東急ホテルズには今、まさに活躍の舞台があると言えます。その仕事には夢があります。私たちと共に、ありったけの情熱をもって挑戦してみたいという方に応募してもらいたいですね。皆さんとお会いできる日を楽しみにしています。